◎TCP PRESS 取扱書籍
[デザイン]庄司誠 ebitai design
[仕様]280×223mm/並製本/96ページ
[発売日]2023年8月29日
[ISBN]978-4-9909567-7-6
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『存在するとは別の仕方で』は、森下大輔にとって四冊目の写真集となります。
本作において、森下はこれまで主な撮影対象としてきた都市を徐々に離れ、目を惹くものの少ない土地を静かに経巡ります。自らの身体を貸し与えるような、空間との対話を通じて現れる作品群は時に明瞭で、時に曖昧で、 ”存在するとは別の仕方で” あるものの手触りを感じさせます。
またその一方で森下は、身の回りにある用を成さないものを素材としたオブジェを制作し、本来写真が焼き付けられるべき暗室の中で撮影された、これまでのストレートフォトとはまったく異なる作品群に着手しました。「自分の身体の中に蓄積された写真の概念を具体的な物として外化し、得体の知れない存在へと発展させる」ことを目論むこのシリーズは、強いイメージでありながら、見るものをどこへも着地させない不穏な感触に満ちており、分からなさの愉悦を滲ませます。
”透明な身体は、言葉や物と混じり合う。
そして、分からなさや、得体の知れなさを自らのうちに担保する。
身体は徐々に濁り、本来の透明度を失ってゆく。
だが、そんな濁った身体でなければ、原理から遠く隔たった他の何かに応えることはできない。
すべてが来るのを待っている。瞬間と無限が交わる場所で。”
具象性と抽象性の間を絶えず揺れ動く今作において、実作者の森下自身は死の存在を強く感じたと言います。新しいシリーズの不気味さや、取材で訪れた場所の性質に少なからず影響を受けたこともあるでしょうが、何より作品が織りなす空間から、そのような兆しを受け取ったとのことです。
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● 森下 大輔
1977年愛知県生まれ。2003年、東京綜合写真専門学校研究科を卒業する。
2005年に「重力の様式」(ニコンサロン)でデビュー。翌年コニカミノルタプラザで個展「倍音の虹」を開催、フォトプレミオ大賞を受賞する(2007年)。以後個展、グループ展を多数開催。2021年には第19回千葉市芸術文化新人賞奨励賞を受賞する。
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